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2023.08.22

五節句

「節句」とは、「季節の節目となる日」のことを言います。 もともと奈良時代頃に中国から伝えられた「陰陽五行説」が由来とされており、当初はたくさんの種類が存在していましたが、日本の文化や生活様式と混ざり合うことで少しずつ減少しました。そして江戸時代になり、幕府が特に重要な節句を公式の祝日に制定したのが「五節句」の由来となります。

・1月7日 人日の節句 七草粥を食べることから、七草の節句ともいい、1年の豊作と無病息災を願います。 古来、中国では1月7日を人の日とし、犯罪者に対する処罰を行わない日としていました。 また、正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休めるために7種類の野菜を入れた羹(あつもの)を食する習慣があり、これが日本に伝わって七草粥となりました。

・3月3日 上巳の節句 上巳の節句は、ひな祭りのことで、女の子の健やかな成長を祈る節句です。 人の形を草木や紙でこしらえて、それで身体を撫でて自分の厄を移し、水に流して祓いました。この時の撫でものを人形(ひとがた)と呼び、これが後世のひな人形の始まりではないかと考えられています。

・5月5日 端午の節句 端午の節句は、こどもの日のことで、男の子の健やかな成長を祈る節句です。 別名「菖蒲の節句」と呼ばれ、これは花菖蒲が5月頃に盛りを迎えることと、菖蒲が薬草に使われて強い香りを持ち、邪気を祓うとされていることに由来します。 また、兜や鯉のぼりを飾り、菖蒲湯に浸かる風習もあります。

・7月7日 七夕の節句 短冊に願いを込めて笹に飾ると願いが叶うとされていて、別名「笹の節句」とも言われています。 また、古来日本には「棚機(たなばた)」という着物を織る道具があり、その織物を神様の祀ってある棚にお供えし、手芸の上達や秋の収穫を願い、人々の穢れを祓うための神事が行われていたことも由来しています。

・9月9日 重陽の節句 9月9日は、最も大きな陽数が重なるため、縁起の良い日だと言われています。 その一方で、陽数が重なると災いが起こりやすく不吉だとも考えられており、邪気を祓う風習が根付いたとも言われています。 また、旧暦の9月9日は、菊の花が美しく咲き、見頃を迎える時期となるため、別名「菊の節句」とも言われています。

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