舟渡御
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毎年5月に斎行され浅草に初夏を告げる三社祭は、正和元年(1312年)に三社権現の神話に基づき行われた「舟祭」がその起源と言われておおり、そして平成二十四年(2012年)は三社祭斎行七百年という記念すべき佳節の年にあたりました。
これを慶賀して、浅草神社及び浅草神社奉賛会は、浅草寺をはじめとする浅草観光連盟・関係団体のご協力のもと、また浅草神社の氏子崇敬者の皆様の絶大なる御支援・御協力を賜わり、この度「舟祭」を『舟渡御』として、そして浅草誕生・浅草寺建立の縁起に基づく仏事・神事として同年三月に盛大かつ成功裡に斎行いたしました。

日程 平成24年3月17日(土)・18日(日)
会場 浅草寺・浅草神社・浅草全域・隅田川
共催 浅草神社奉賛会・浅草観光連盟・浅草観音奉賛会
後援 浅草寺・浅草神社

 

舟祭概要

江戸時代には、御縁日である三月十八日の大祭前夜(十七日)浅草神社の御神体がお移りになられた一之宮・二之宮・三之宮三基の御神輿を観音本堂外陣に「お堂上げ」にて安置し、観音様と三社権現三人の神様に共に一晩を過ごして頂きました。また、この時には、「神事びんざさら舞(現在都民俗無形文化財)」が堂前の舞台で奉演されています。
翌大祭当日(十八日)には、各町会より山車が観音本堂前に参詣の上、各々の趣向でその絢爛・豪華さを競い合い芸能を演じ、随身門(現在の二天門)を出て自分の町へ帰りました。
その後、御神輿三基が「お堂下げ」にて本堂外陣から降ろされると、一之宮を先頭に浅草御門(現在の浅草橋際)の舟乗り場迄担ぎ運ばれました。そして待機している大森(品川)在住の漁師によって供奉される舟に各御神輿が乗せられ、浅草川(現隅田川)を漕ぎ上がって駒形岸或いは花川戸岸から上陸の後、浅草神社に担ぎ帰られたと云われています。
当時は浅草寺と一体となった行事で、「観音祭」又は「浅草祭」とも呼ばれていましたが、江戸末期にとある理由により廃絶し、昭和の時代に一度斎行されたものの、明治以降は御神輿が氏子各町を渡御するのみとなりました。

浅草寺本尊示現会「堂上げ」・「堂下げ」

平成十二年には、浅草寺の仏事である「浅草寺本尊示現会」において、古式「舟祭」の一部である浅草神社本社神輿三基の浅草寺本堂「堂上げ」「堂下げ」が斎行され、一夜奉安する神事が、浅草の氏子の手によって復活しました。
これは広く内外に浅草の歴史やその起源を広めると共に、浅草の町の更なる発展を祈願する神事として、三月中旬から下旬にかけて今日迄毎年斎行されています。
仏事と神事が同時に行われるこの行事は全国的にも希であり、神仏分離以前の浅草に根付く風習・文化・伝統が再現されると共に、毎年五月に行われる浅草神社例大祭(三社祭)へのプロローグでもあります。

 

日程

3月17日 土曜日

午前10時00分 舟渡御斎行式典(大祭)斎行
午後5時00分 宮神輿神霊入れの儀斎行
午後6時00分 奉納舞踊『中村勘九郎丈・七之助丈「清元三社祭」』
五重塔前
午後7時00分

宮神輿本堂「堂上げ」
三之宮(南部)→二之宮(西部)→一之宮(東部)

午後7時30分 浅草寺本堂内陣 法要

3月18日 日曜日

午前9時00分

浅草寺本堂外陣 祝詞奏上・法要

午前9時20分

宮神輿本堂「堂下げ」
一之宮(東部)→二之宮(西部)→三之宮(南部)

午前10時10分

宮神輿四十四ヶ町移御(山車)
宝蔵門→伝法院通り→馬道通り→言問通り→吉野通り→小松橋通り→国際通り→浅草通り→並木通り→雷門通り→江戸通り→東参道桟橋

午後12時30分

東参道桟橋到着

《乗船準備》
午後2時00分

舟渡御斎行
隅田川「東参道桟橋~桜橋~浅草橋~駒形橋」

午後4時00分 駒形堂法要
宮神輿並木通り安置
午後6時00分 宮神輿渡御
雷門→仲見世→浅草寺本堂前→浅草神社
午後7時00分 宮神輿神霊返しの儀斎行
午後7時30分 鈴木浅草神社奉賛会会長 挨拶